今年は4月から12月までの間に16回の外部研修に参加しました。
その中から特に印象に残ったものを2つご紹介します。

① 「治らない治さなくてよい認知症~家族の心得るべき三原則~」
 講師:三次中央病院 緩和ケアセンター ・ 佐伯俊成 医師 
認知症は病気ではなく老化現象の一つであり、元に戻すことも治すこともできない誰もが通る道です。現在抗認知症薬が4剤出ていますが、どれも進行予防には効きません。薬に頼るのではなく、「今のままで十分。今のあなたがよい。」と受け入れる態度が大切です。

② 「心不全を見る・診る・看る」
講師:木阪病院 ・ 梶原賢太 医師
高齢者が6つ以上の薬を服用すると、効果より副作用の方が強く出るという調査結果があります。高齢者は腎臓等が弱いので多剤服用は生存率を低下させます。高齢者の心不全では服薬よりも運動療法の方が効果が高いです。

どちらの研修でも、安易な服薬への警鐘がありました。どちらかというと服薬がしっかり出来ているかに気を付けていた私たちにとって、ここまで突っ込んだお話しを医師の口から聞いたことは衝撃でした。ケアマネジャーは医療に「口出し」しにくい立場であり医師についつい遠慮してしまいますが、利用者様のことを真に思えば勇気を振り絞って伝えるべきことは伝えなくてはと思いました。

これからも研修で研鑽を積みつつ、学んだことを利用者様やご家族にお伝えしていきたいと思います。