2月7日(土)

移動手段の確保が困難な地域の外出支援を考えるシンポジウムが倉敷市で開かれ、陽だまりから理事3人が出席しました。シンポジウムは、岡山大学大学院の橋本成仁准教授による「地域の生活交通を創り・守るためには」と題した基調講演から始まり、「NPO法人地域の公共交通を守る会」「岡山県美崎町役場情報交通課」「島根県飯南町 谷自治振興会」「NPO法人かめかめ福祉移送」の4つの事例報告がありました。

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参加者は約50人

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その中で一番私たちの心をとらえたのは、美咲町の光嶋氏のお話でした。
美咲町では、高齢者等の交通弱者にタクシー料金の半額を助成しています。また、町内であれば、どこまで乗っても自己負担は最大1000円です。利用回数も目的も問いません。

光嶋氏は、外出できる権利は憲法25条の「生存権」だと82歳の高齢者に教えられたと言います。この時の思いが原動力となって、ハードルを一つ一つ乗り越えてこの事業を実現させました。結果、コミュニティバスの約3分の1の経費で事業運営でき、タクシー会社の収入が増え、高齢者が外出することで地元にお金も落ちるようになったと言います。さらに、楽しみの外出ができることで病院に行く回数が減り、結果的には医療費の削減にも繋がるのです。
光嶋氏は、「地域の思いに応えるのが行政マンの仕事」だと言いました。「行政からの押しつけだからギャップが生じ、苦情がくる」のだと。多くの行政マンに聞いていただきたい報告内容でした。

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報告者のみなさん

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